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【やぎでもわかる?免疫学】 第34回

2004年05月28日

糖尿病は血糖値を下げる方法では治らない

 先日、ある会の集まりがございました。


 全員近所の旦那さんや若旦那さんで、私も含めて10人ぐらいで夕食をと
 りながらいろいろ話し合っておりました。


 そのうちのお一人で、その会の会長さんなんですが、おトイレに行ったま
 ま、席にお戻りじゃない。


 八十幾つのご高齢だから、われわれは心配しちゃって、一人がトイレまで
 見に行きました。


 ほんのすぐ後でしたが、ああ、ご心配をおかけして申し訳ないと言いなが
 ら、迎えにいった人と戻って来ました。


 聞くと、トイレで「インシュリン」の注射を打っていらしたそうです。


 携帯式の注射器まで見せてもらいました。


 インシュリンをお打ちになるぐらいだから、病気はずいぶんと進んでいる
 のでしょう。言い換えれば、経口薬じゃ間に合わないまでになっている。


 ここで、インシュリンと血糖について書いておきます。


   インシュリンは、膵臓でつくられるホルモンのひとつ。体の各組織へ
   の血糖の取り込みを促進し、血糖をへらす。

   また、グリコーゲンの合成やタンパク合成、脂質生成をうながし、分
   解を抑制する作用がある。

   インシュリンがたりなかったり、働きがわるかったりすると、食物か
   ら吸収されたブドウ糖は、体の中でじゅうぶんに利用されず、血液中
   にのこる。すると血液中のブドウ糖の濃度があがり、尿にも糖がでる
   ようになって、糖尿病になる。


 さて、現代医療において、糖尿病の治療方法として、血糖値を抑えるイン
 シュリン分泌の低下に焦点を合わせています。


 とろろが、血糖値が上げる交感神経の過剰状態には誰も目を向けません。


 アドレナリンやノルアドレナリンの交感神経刺激物質は、血糖値上昇作用
 が非常に強い事が分かっています。


 ネズミに致死量の半分のアドレナリンを注射すると、ふだんの血糖値は人
 間と同じ100ぐらいなのが、500まで上昇します。


 頑張りすぎやストレスが血糖値を上げます。つまり「それッ!やるぞー」
 と、気合いが入る時にアドレナリンがたくさん分泌されますが、その状態
 が長く続く事を示しています。


 慢性的な高血糖な場合は、ストレスによって交感神経緊張状態となって血
 糖値が上がっている上に、発汗以外の分泌を司る副交感神経が抑えられて
 インシュリンの分泌が低下しています。


 血糖値が上がる要素が重なってしまいます。


 前出の、会長さんのように、高齢でも、家業を頑張り、また体力に自信が
 あるから暴飲暴食を(注射を打ちながら?)してしまう。いわゆる自信家
 そのものなんです。


 ところが、美食家と言われるような人って太っている人がおおいですが、
 食事の楽しみ方をご存知(リラックス出来る)だからきっと糖尿病にはな
 らないでしょう。


 痩せすぎの人でも糖尿病の方は多いです。つばを飛ばして議論をなさるよ
 うな方も糖尿病予備軍です。


 そんな方々の生き様を見ると、まさに、頑張り屋さんだし、いっぱいスト
 レスをかかえ込んでいらっしゃるようですね。交感神経が常に緊張してい
 ます。


 また、血糖値を下げるために、インシュリンの分泌を促す薬が、食事指導
 とともに処方されますが、その薬の効果は1ヶ月しか有効でありません。


 生活パターンを変えずに、食事制限と、薬で無理矢理インシュリンを出さ
 せる事により、からだが疲弊してしまい、また血糖値が上がってきます。


 すると、別の薬を合わせた処方をする事になります。いつまでも薬による
 刺激にたよっていたのでは、自力で分泌する力は回復しません。


 膵臓の細胞は、消化酵素を作るのが主な仕事で、インシュリンを分泌する
 のはほんの一部のβ細胞ですが、薬を止めれば、強制的に働かされていた
 β細胞は休息でき、自分で分泌できる余裕もできます。


 薬を止めて、血糖値が下がった例はたくさんあるようです。


 まずは、血糖値を上げる交感神経緊張状態を解く事を考えなくてはなりま
 せん。


 お風呂に入ったり、家族団らんでリラックスしたり、

 知識を蓄えて、からだを酷使しない方法を考えたり、

 共通の話題で盛り上がるサークルを作ったり、あるいは参加したり、

 考えたら、いっぱい方法はあるでしょう。


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