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【やぎでもわかる?免疫学】 第33回

2004年05月21日

なんと、生後2日の赤ちゃんに脂肪肝が!

 えっ、生後2日と言えば、まだ母乳だけで、美食しているわけじゃないの
 に脂肪肝になるわけないと、お思いでしょう。


 百人の赤ちゃんの内、百人までが、この時期に脂肪肝になります。


 結論から申し上げますと、脂肪肝の原因は、ストレスによる過度の交感神
 経緊張状態でおきます。


 赤ちゃんが、母胎から出て、おぎゃぁ!と叫んだ瞬間からえら呼吸から肺
 呼吸にかわります。


 つまり、赤ちゃんが体内から出て、はじめて酸素を吸いますよね。


 そのため、交感神経緊張状態になり、副交感神経支配の消化器官の活動は
 停止してしまいます。


 そこで、からだにエネルギーを供給するために、肝臓に脂肪をため込もう
 として、脂肪肝になります。


 脂肪肝は、防御のために起こります。


 変温動物は、脂肪を常に肝臓にためています。
 ところが、進化が起き、恒温動物が現れると、その脂肪を、温度の変化に
 対応するために皮下に脂肪を蓄える様になりました。


 しかし、ストレスや働き過ぎによって、交感神経緊張状態が続くと、
 白血球の中の顆粒球による肝細胞の破壊が必ず起きます。


 すると、肝細胞を再生するためのエネルギーを補給しようとする。
 保護反応として脂肪肝になります。


 これは、飢餓状態でも脂肪肝が起きる理由が、飢餓は大きなストレスです
 から、ストレスだという事を証明しています。


 痩せていても、脂肪肝になります。


 太っている人に、脂肪肝が多いのは、
 ストレスよりやはり食べ過ぎが原因か?


 いいえ、この場合も、ストレスです。


 つまり、太っていると息が切れて苦しい。
 これが大きなストレスで、脂肪肝になります。


 人間の身体は、非常な負担がかかると「先祖返り」をします。


 変温動物時代の様に、脂肪を肝臓でためるために、
 皮下の脂肪がアドレナリンの分泌によって血中に放出され、
 これが高脂血症となります。


 それを、肝臓が取り込んで、肝細胞の修復をしますから、
 脂肪肝になるのは、ちゃんとした目的があってやっていることです。


 また、脂肪は活性酸素をよく吸着します。


 新鮮な脂肪は、不飽和脂肪酸と言ってたくさんの酸素を吸着する能力を持
 っています。そのため、タンパク質や糖質より燃焼カロリーが高い。


 ふつうタンパク質や糖質は、1グラム4キロカロリーなのに、脂肪は9キ
 ロカロリーです。それだけ活性酸素を吸着する能力が高いという事です。


 色白で小太りの人が長生きだという理由がここにもあります。
 痩せすぎの人は、また、ストレスに弱いと言えるでしょう。


 脂肪は、ある程度必要なのです。


 そう言えば、肝臓薬と言われる、牛黄(ゴオウ)やプラセンタ(胎盤エキ
 ス)の重要な効能に「精神安定」というのがあります。


 効き目の秘密は、「抗ストレス」作用にもあるのです。


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